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求め続けるもの(14) [長編]

『タロスがやけにユーリ様の体調を気にかけている。

それがなんだかひっかかる』

ウルヒは不自然さを見極めようと考えていた。

「あたしだって剣の練習はさぼってないから

それなりの相手はできるよ」

「今ご無理をなさっては・・・」

「平気だって!それよりウルヒを逃がさないで」

「ユーリ様!」

タロスの心配をよそにユーリはウルヒを捕らえる事しか

頭には無かった。

『絶対に捕まえる!!』

タロスとユーリが二人がかりでも

ウルヒはなんとか応戦していた。

ユーリの額から大量の汗が流れる。


「ユーリ様、体調が優れぬのですか?貴女らしくもない」

「余計なお世話だ」

そう言いながらもすでに肩で呼吸をしているほど

疲れているようだった。

「ユーリ様、お止めください!」

強引に腕を掴んでウルヒから遠ざける。



『どこか悪いのか?あれしきの事で

体力の消耗が激しすぎる』





「ユーリ様!!」

小競り合いをしている時、丁度カイル達が

到着した。ハディが出来る限り大きな声で叫んだ。


「・・・・ハディ・・・」

真っ青な顔で視線を向けた。

その様子を見てハディは駆け寄った。

カイルは驚いて立ち尽くしていた。


「ウルヒを・・逃がさない・・で・・・

ウルスラの汚名を返上しな・・いと」


「だからと言ってユーリ様が剣を振るわれるなんて!

何をなさっているのですか!大丈夫ですか?」

気分が悪そうに口を押さえる。

「・・・ユーリ・・、大丈夫か!?具合が悪いのか?」

ユーリの小さな身体を抱き上げる。

気のせいか少し軽くなった気がした。

間近で見るユーリの顔色は益々悪くなり

息遣いも荒くなってくる。

カイルは予想もしなかったユーリの状態に混乱しそうだった。

「平気・・・・だから陛下・・・、ウルヒを・・・!」

「ハディ、ユーリを頼む」

そっとユーリを下ろす。

「承知いたしました」


「皇帝陛下、少々早くお着きになりましたな。

もう少しで最愛のユーリ様が絶命される所を見れましたものを」

「そのような事は絶対させぬ!!ユーリはわたしの命に

代えても守ってみせる!!」


「冷静で賢帝と名高い貴方様がそのように大切にされている

ならば直の事、ユーリ様のお命頂きたく存じます」

「ウルヒ、おまえを今日を限りに好き勝手はさせない。

これ以上国を乱すことは許さぬ!」

「止められるものなら止められるがよい」

「言われるまでもない!ルサファ、周りを固めよ」

「はっ!」







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